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6/15/2015

おすすめの本

先月参加したベテルの家の講演会で司会をされていた白梅学園大学 汐見稔幸さんがご紹介されていた本。

「発達障害」といわれる人たちと接するとき、自分がどのような立ち位置にいたらいいのかを再考させられるものだ。当事者の困っていることを理解したい人、そのお手伝いをしたい人はもちろんのこと、発達障害の人と接して自分が困っていると感じている人にこそ読んでもらいたいと思う。
授業のユニバーサルデザインという彼ら/彼女らが理解しやすい手段方法を用いる授業は、発達障害の人だけでなくあらゆる人にわかりやすい授業になると思った。

病名は色々とあるけれど、人を何かにカテゴライズするのではなく、目の前の人をじっくり見て話すことが大事だと思う。



6/29/2012

樹木図鑑

先日、携帯で撮ったこの写真をツイッターにあげたんですよ。自分が書いたキャプションは「木陰で休憩中」。


事務所に戻りパソコンからツイッターをみたら、この写真に対するコメントが来ていたんです。


「スギに、サワグルミとホウノキの木陰ですね。近くに渓流がある場所ですね。」


すごいと思いました。画質も悪く表示も小さい写真で、よく樹種がわかるなあと。杉と朴の木は特徴的ですが、沢ぐるみがこれだけでわかるのかと。
コメント下さったのは山でのフィールドワークが多い照葉樹林の研究者さんでした。

その後、図鑑での同定がけっこう難しいという話などから、お勧めの図鑑を紹介いただきましたので共有したいと思います。保育社の「検索入門 樹木 総合版」です。





3/01/2012

大災害と子どもの心


大災害と子どもの心――どう向き合い支えるか (岩波ブックレット)

このブックレット、お薦めです。コンパクトに大事なことがまとめられていて、子どもに関わる人はご一読を。

(あとで書き足す予定)

2/15/2012

最近の消費行動 目利きを見つける(追記)

豪雪で外出ままならぬせいもあるが、インターネットで本を買うことが以前にも増して多くなった。ネット書店をブラウズすることはなく、どなたかがお勧めしているものを指名買いするのがほとんどだ。
例えば、以下は1月2月に届いたものの一部だが、インターネットでどなたかが推薦されていたり、著者ご本人の日頃のご発言が興味深くて購入したものだ。(著者名のあとのカッコ内にある「@・・・」は、ツイッターのアカウントである)

この「どなたか」が、私にとって非常に重要なのだ。
ブログやツイッターなどのテキストを一定期間読んでいると、「この人は!」という方が現れる。特定分野の専門家であったり、アンテナ感度が高い方、視点が面白い方などだ。時折そういった方々が書籍に言及される。で、読んでみる。面白い。またお勧めがある。読んでみる・・・を何度か繰り返していくうちに、自分にとっての「読書指南役」「本の目利き」となるのだ。
以下羅列したものは、目利きからの推薦本である。


さて、このように私に豊かな読書体験をもたらしてくださる目利きの皆さんに、どうやって返礼をしたらいいだろうかと考える。著書をお持ちの方の場合は、図書館で借りるのではなく購入し、ブログや読書サイトなどに書き込む。ブログで紹介してくださる方には、コメント欄に御礼を書きこんだり、アフィリエイトを貼っている場合はそこから購入をするようにしている。


インターネットで買ってばかりいると、町の書店が潰れてしまう。欲しい本があったら書店に注文して、取り寄せる方がいいのはわかっているのだが、片道車で30分〜40分の距離となると少々気後れするのだ。そして、久しぶりにいった書店でぶらぶらと書棚を見ていても、欲しい本はほぼない。
先日も書棚に食指の動くものがなかったので、間違いのないエマニュエル・トッドでも買うかなと店員に尋ねてみた。店中を探してくださった後に返ってきた答えは、一冊も置いていないというものだった。(そりゃあ新刊は出ていない。いや、去年9月末にでているぞ。近くに大学もあるのに、今注目の学者のものが一冊もないって、どゆこと?)
ではそこで注文したのか。しなかったのだ。ネット書店なら翌日には届く。再び一冊を受け取るだけのために、往復1時間以上の時間をかけたくはない。なかなか町の書店を応援できないでいる消費者なのである。


現在読んでいるもの


▶21世紀中東音楽ジャーナル
サラーム海上著( @salamunagami )
いわゆる「ワールドミュージック」が好きなのだが、中東方面の音楽を探している際に参考にさせていただいている方。ファティ・アキン監督の「クロッシング・ザ・ブリッジ」を教えていただいたのもこの方。
(拙ブログで過去に紹介「ファティ・アキン監督の音楽ドキュメンタリー」)


▶アラブとイスラエル パレスチナ問題の構図 (講談社現代新書)
高橋 和夫著( @kazuotakahashi )
購読している「高橋和夫の国際政治ブログ」は面白い。


▶英国式事件報道―なぜ実名にこだわるのか
澤 康臣著( @yasuomisawa )(共同通信ニューヨーク支局記者)

「報道および報道機関とソーシャル・メディアについてのいくつかのやり取り(毎日新聞とSky Newsを中心に)」の中で、私が信頼しているまとめ主の方が「おもしろい」とおっしゃっていたので。
「澤さんのこの本、すっごいおもしろいんですよ。澤さんは、イングランドで売春婦連続殺人事件が起きてニュースがその話一色だったときに、取材する立場の人々(報道機関の記者ら)を取材。「なぜ実名にこだわるのか」、「彼女たちはprostituteなのかsex workerなのか(なぜ記者はその語を選択するのか)」など、ディテールを解き明かしてくれます。」

で、ツイッターのいいところは即座に著者の澤さんからお返事が来るところ。
https://twitter.com/#!/yasuomisawa/status/167443894643064832



▶ポピーと桜―日英和解を紡ぎなおす
小菅 信子著( @nobuko_kosuge )(近現代史、国際関係論、平和研究の学者)
小菅先生の日頃のご発言も興味深いが、本書に関しては上記まとめを作られた翻訳者のかたのお薦め。


▶福島の原発事故をめぐって―― いくつか学び考えたこと
山本 義隆著
「9月に読んだ本から」(山猫のささやかなインドア日記)を読んで。
「内容は非常にわかりやすく、万人がぜひ読むべき本だ。」

▶知事抹殺 つくられた福島県汚職事件
佐藤 栄佐久著
「10月に読んだ本から」(山猫のささやかなインドア日記)を読んで。
「期待にたがわず面白かった。佐藤優の場合もそうだが、検察っていったい何なんだろう。 収賄額ゼロの汚職事件なんて、でっち上げも甚だしいところだ。」


▶西洋音楽論 クラシックに狂気を聴け (光文社新書)
森本 恭正著

「ジャズもロックもクラシックである」(孤立無援のブログ)を読んで。
「著者によれば、西洋音楽の本質はアフタービートだという。うそだろ、学校では1拍目を強迫、2拍目を弱拍と教えているではないか。いやしかし、著者の指摘には根拠がある。クラシック音楽はアフタービートでスウィングもするのである。日本の音楽教育はまちがっていたのだ。クラシックは「前ノリ」で、ジャズやロックは「後ノリ」というのもまちがい。本質的にはどれも同じアフタービートである。マイルス・デイヴィスについて、「この人は一体ジャズミュージシャンなのか、クラシック音楽をとことん極めた現代音楽奏者なのかわからなくなってくる」という著者の指摘は納得できる。」


▶精神の非植民地化―アフリカ文学における言語の政治学
グギ・ワ・ジオンゴ著

アフリカ研究者の津田みわさん( @tdstmw )の、このご発言から。
「普段の暮らしで使う豊かな母語があるのに、学校教育が英語に切り替えられた時、何が起こるか…『精神の非植民地化―アフリカ文学における言語の政治学』グギ・ワ・ジオンゴ /言語の英語化は、「失敗でしたごめん」ではすまないのよという知見。アフリカより」 https://twitter.com/#!/tdstmw/status/160179316402040832




現在上映中の「ドラゴンタトゥーの女」の原作も、面白くて一気に3部作読んだ。こちらはどなたが推薦されていらしたのか失念。NHKの週刊ブックレビューで故児玉清さんが強力に勧めていらしたのは覚えているのだが。

▶ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
▶ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
スティーグ・ラーソン著

映画は上記2冊の内容。
しかし、その後の展開を見逃すわけにはいかない。

▶ミレニアム2 火と戯れる女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
▶ミレニアム2 火と戯れる女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

著者急逝により3までの出版である。遺品のパソコンの中には、これ以降の未完の原稿もあるという。著者と長年パートナーだった女性が婚姻関係になかったために権利関係でもめているのだとか。

▶ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
▶ミレニアム3  眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)




これまで拙ブログで取り上げた一般書籍

12/05/2011

ヘチマ

事務所前に気持ちのいい日陰を作ってくれたゴーヤーとヘチマの「緑のカーテン」。ゴーヤーは手頃な大きさになると昼食の材料となった。ヘチマはあとでヘチマのタワシを作ろうと、大きくなるにまかせ、茶色く色が変わるまでそのままにしていた。気温が低いためか変色するのに随分と時間がかかり、11月の末にひとつようやくタワシになった。


以前Tさんからヘチマ料理の本を送っていただき、食べられることは知っていたが何処にも売っておらず、ようやく今年その味を知ることが出来た。ゴーヤーと同じように炒めたり、小さなものは薄くスライスしてサラダなどにした。意外なことにクセもなく、おいしくいただいた。

実家でも同様にヘチマで緑のカーテンを作っていて、ツルの途中からヘチマ水を採集したとのこと。

ヘチマのタワシやヘチマの化粧水。子どもの頃祖母の家にあった。懐かしい。

 変色したヘチマの皮をむくと、繊維がビッシリ。
 1枚目のヘチマより前に皮をむき陰干ししていたもの。大きい。
 最後に残った小さめのヘチマはなかなか茶色にならなかった。この程度の大きさであれば、料理して美味しく食べることが出来る。
 割ってみるとこのような姿。
中には黒い種が入っている。

来夏は緑のカーテンを作りたいとお思いの方には、こちらがお勧め。リブランの森を貸してくださっている会社の社長さんが理事長をしている「NPO法人 緑のカーテン応援団」の本。

10/23/2011

Quakebookのこと


午前中、大きな虹がかかっていた。夕方、烏の群れが帰って来た。
そんな休日、一冊の本を読んでいた。「2:46 Aftershocks─午後2時46分 すべてが変わった 」。
アマゾンより本書の解説を引用する。(一部タイプミスを訂正)
QuakebookとはTwitterから生まれた東日本大震災の被災者を救済するチャリティー・プロジェクトです。 我孫子在住のイギリス人ブロガーの発案から、Twitter で作業が進められ、世界中の85名の寄稿により一冊の本ができあがりました。ジャーナリストや震災を目の当たりにした被災者の話が写真やイラストといったアートワークと共に並び、オノ・ヨーコ氏の寄稿、作家ウィリアム・ギブスン氏(『ニューロマンサー』)の書き下ろしエッセイなども英日対照(バイリンガル)で収録されています。さらに日本語版オリジナルコンテンツとして脳科学者茂木健一郎氏の原稿も加わります。 なお、本書の直接製造コストと書店・取次の流通マージンを除いた全ての収益は義援金として寄付されます。(※管理人註:寄付先は日本赤十字)

このプロジェクトのTwitterでの呼びかけや協力の様子は、オンタイムで目撃していた。何よりも早く義捐金を送りたいという思いから3月25日を〆切とし、様々な人が関わり出来上がっていく様子は見事であった。最初オンラインでダウンロード販売し、その後ボランティア翻訳を経て日英二カ国語版が発売された。

データで読んでいたものの、こうして製本されたものを手にすると別の感慨がある。3月25日を〆切としたことから、収められている文章の書き手に東北の方はおられない。主に関東、海外に住まう人たちの、3月11日2時46分への思いが詰まっている。

一気に読むことが出来ない。一遍、一遍を読み終える度に、自分自身の「あの日」のことが思い出される。また、それぞれの方の「あの日」を追体験する。そして、収められていない東北の方達の「あの日」のことを想像する。それはテレビで見続けていた津波の映像と、大量に読んだニューステキスト、時間が経ってから流れていたインタビュー映像などから組み立てたもののため、実像とは異なるものかもしれないのだが。

気がつくと私は泣いていた。


このプロジェクトに関するサイトもぜひご覧ください。
▶ http://quakebook.org/ja/ (日本語と英語とドイツ語)

その他
3月30日AFPの記事「大震災 ブロガーたちの思いが一冊の本に、「Quakebook」まもなく発売」


8/13/2011

お盆 五十六記念館 戦災資料館


お盆なので実家のある長岡へ。お墓参りは13日にするのが昔からの習慣だ。子どもの頃は、日が暮れてから提灯を持って親戚のお墓にお参りしたものだが、13年前からは、朝から行ってお掃除から始める。今年は若干出遅れたか、すでにお花が捧げられていた。お墓のある場所は市内の高台にあり、いつ行っても見晴らしがいい。目の前は畑がある。トウモロコシが勢いよく育っていた。


実家で久しぶりのテレビ鑑賞!8月は映画も戦争ものが中心で、未見だった「硫黄島からの手紙」と「トラ、トラ、トラ!」を観る。「トラ、トラ、トラ!」は真珠湾攻撃のことを描いた1970年制作のもので、山本五十六を山村聰が演じていた。そういえば、「山本五十六記念館」なるものが長岡にはあるが、行ったことがない。これを機に行ってみるかと翌日行くことに。



小さな駐車場は満杯で暑い盛りの時間にも関わらず多くの来場者がいた。ちょうど真珠湾攻撃に関する特集展示をやっていた。書簡にみる山本五十六の文字が、繊細であることが少々意外であった。郷土史家・稲川明雄氏の本を購入。


その後、徒歩圏内に立地する「長岡戦災資料館」へ。駅前のここは何度前を通ったか知れない。いつもガラガラで入りにくかったが、この日は10人ほどの人。こちらも真珠湾攻撃の特集展示を行っていた。ちょうど前述の映画「トラ、トラ、トラ!」で触れていたアメリカ側の被害状況が詳しくわかる資料展示であった。

2008年にNST(新潟総合テレビ)が制作したドキュメンタリー「昭和20年8月1日~語り継ぐ長岡空襲~」をちょうど流していたので視聴する。このドキュメンタリーで長岡空襲(8月1日)以前に大型爆弾(パンプキン爆弾)が落とされ、4人の人の命を奪っていたことを知る。(7月20日、左近町に落とされた模擬原爆については、こちらのブログに詳しい)

上記ドキュメンタリーで触れられていたが、長岡空襲の犠牲者の遺影を集める作業が今も続いているという。それは同資料館の3階に掲げられていた。小学校区ごとにまとめられ、氏名、亡くなった当時の数えの年齢、場所が記されている。防空壕の中、平潟神社、柿川の中など、長岡の中心街の惨状がその文字列で想像できた。

終戦当時小学1年生であった母親は、中心街から離れた親戚宅に疎開していた。生家にもどったのは1年後とのことである。その時、長岡駅から長生橋まで見渡せた記憶があるという。幸いにも母親の生家は道一本ギリギリのところで燃えずに済んだ。その証拠となる地図を同資料館で確認することが出来た。父親の生家のある地区は、市内でも犠牲者の多かった地区であるという。周辺一帯、真っ赤だった。地図は昭和20年当時の国土地理院のもの。

母の生家は青色。道一本で燃えず。母校も逃れていた。
父の生家は赤色。この地区の犠牲者は2番目に多い
長岡戦災資料館の3階

6/02/2011

先生の本

日帰りで上京したおり一冊の本を購入した。訪問した学校のホームページを、事前に見ていて知った。書店では取扱われていない。

「パレスチナ・グラフィティ」山岡幹郎著  麻布文庫

この著書に関連した写真のサイトもある。

MIKIRO YAMAOKA PHOTO GALLARY

このサイト内の「パレスチナ・グラフィティ2010」にある「隔離壁」の写真集は必見だ。一枚一枚に説明が記されている。以下は1枚目の写真の解説。
「イスラエルは、パレスチナ自治区であるヨルダン川西岸との間に隔離壁を建設している。すでに400㎞がつくられ、完成すると700㎞をこえる。パレスチナ人はこの壁をアパルトヘイト・ウォールと呼ぶ。隔離壁のまえに立つカルキリヤの青年」

山岡幹郎さんは麻布学園で社会科の先生をされている。はしがきの1行目で、この学校の豊かな知の理由がわかった気がした。教師が十分に研究/充電が出来る時間があることと、教師の豊かな経験が生徒に還元されていっていることを思った。
「今は夏休みはないんですよ」。先週、ある研修会でお会いした公立高校の先生の言葉が思い浮かぶ。学校の先生は休みが長くてけしからん、などという声から、生徒の夏休み期間中も毎日出勤になったのだろうか。教える人はインプットする時間を十分に取らなければアウトプットは出来ないのだが。

ともあれ、私にとって2冊目の麻布文庫、楽しみに読みたい。一冊目は英語の先生の旅行記で、こちらも面白かった。

5/25/2010

松丸本舗で考えたこと

信越線と長野新幹線を利用して東京日帰り。連絡の関係で約束の時間まで2時間あったので、かねてより訪ねてみたかったオアゾ4階の松丸本舗に向かった。丸善主宰、松岡正剛氏が編集ということで、開店当初随分とその螺旋状の書棚はメディアに出ていた。

一歩中に入ると、やはりこれまで見知っている書店の棚とは趣が違う。書店というより愛書家の書庫を覗き見ている感覚だ。平日ではあるがちょうど昼休みであったためか、スーツ姿の人たちが回遊している。千夜千冊に取り上げられた本が、テーマ毎にひとまとまりになっている本殿と名付けられた棚には、もはや一般書店では(特に地方都市の)目にすることのないものが新品の状態で収納されている。ハードカバーの前面に文庫本が置かれるといった陳列で、奥の背表紙が見えないところもある。もしや、これは、陳列された物を閲覧するだけで販売はしていないのか。いや、書店が主宰であるのだからそれはないだろう。そんな思いが去来するほどに、ユニークな陳列方法である。図書館分類法で並んだ図書館とも違う。関連した本を集めましたという書店の特集コーナーとも違う。ひとつのテーマを掘り下げる知的行為、思考の足跡、知の連なりがそこにはあった。

最近紙の本は劣勢だ。電子書籍化や本を裁断してデータ化するといった記事を頻繁に目にするようになった。デジタルかアナログかという議論も散見される。そんな中でこの膨大な書庫を眺めていると、何か懐かしさがわき上がってくる。この光景が博物館のように感じられる日がいつか来るのかもしれないと妄想したりする。紙の本に親しんできている年代の私としては、場所塞ぎであろうとも本棚は手放さないのではないかと思ってはいるが、日常的にパソコンのモニタでかなりの分量の情報を読むことにも慣れてきている。案外と新しいテクノロジーに慣れるのに時間がかからないのだとも自らを振り返って思う。
しかし紙の手触り、匂いといった感覚に訴えてくる面は捨て難い。薄暗い小学校の図書館で、手垢のついた名探偵の物語に夢中になった記憶が忽ちのうちに喚起される。
電子書籍化が進んでいくのは間違いないことだが、電子デバイスで読むものと紙で読むものは分かれていくようにも思う。ビジネス書や新書類は電子で消費し、フェティッシュなものは紙のままというように。松丸本舗にあったようなものは、紙で読み続けられるのではないかと予想している。

 松丸本舗のコンセプトは知的好奇心をくすぐり、人を読書体験に誘って本を手に取らせることにあると感じた。現在の書店が人を惹き付けるための方策がここにはあると思う。つまり、目利きの存在だ。売れている本のランキングではなく、誰でもがもつ知的好奇心を刺激し、掘り下げてくれる「人」の存在。媒体が変わろうともこの存在はポイントのように思う。
果たして十年後、いや今のテクノロジーの速さでは三年後、これを読み返す時に本を巡る状況はどのようになっているのだろうか。そして自分の読書スタイルも。

2/03/2010

『妙高の植物1 - 笹ヶ峰高原の植物』『夢見平散策ガイドブック』3月に刊行

妙高市の教育長、濁川明男さんは理科がご専門。この度、教育長を中心とする実行委員会が長期取材してこられたものが、標題の解説書として3月に刊行されることになった。

▶『妙高の植物1 - 笹ヶ峰高原の植物』A5版 190ページ/全ページカラー刷り

さらに夢見平の代表的な植物を掲載した解説書も同時に刊行される。

▶『夢見平散策ガイドブック』A5版 50ページ/全ページカラー刷り

現在、教育委員会生涯学習課文化振興係を窓口とし、先行予約を行っている。特典として2冊セットが1,500円となっている。早速予約した。(平成22年3月26日までの申し込み)
また、市内の小学5、6年生には無償配布されるとか。妙高市は教育予算が充実していると感じていたが、さすがである。

興味のある方はぜひ。

9/14/2009

大型書店にいってきた

上越市の春日山に大型書店ができたというので、遅まきながらいってみた。文房具と書籍、カフェ併設の店だ。これができたせいで近くにあった大型書店が閉店したという。

教育大学が近くにあるため、教育関係、心理学関係のコーナーは広い。科学コーナーにも「教材にするには」といった教職関係者用のものが並ぶ。資格関係も多い。見渡せば大半が20代学生風と幼い子どもを連れた若い人たち。

座って読めるよう図書館のような仕切のある机と椅子が用意されている。ただし、かたそうな素材で狭いときているので、ゆったり読むにはふさわしくない。晶文社の翻訳ものもあり、文芸コーナーは過日訪れた所よりは充実している。児童書コーナーにも子ども用の椅子が用意されていて、子どもの声が響いている。一緒に行った6歳児はお目当ての本を見つけたようだ。文房具はこじゃれたものがセレクトされていて、若い人を意識しているのがわかる。

さて次回この書店にいくか・・・いかない。本の数は多いのだが、ぶらぶら歩いていて楽しくないのだ。カフェで休憩したくなるほどの長居はできない品揃えとでもいおうか。実利的な本が多過ぎる。そういうものが求められているからだろうけれど。遠いがこれからは長野平安堂だな。しかし、本屋にいくのに車で片道40分以上ってちょっとかなしい。

6歳児お買い上げ 晶文社お買い上げ

7/28/2009

救急箱の入れ替え

「傷はぜったい消毒するな」読了。最近テレビやアクセス数の多いブログで紹介されたためか、こちらにも検索ワードでいらっしゃるかたが激増している。傷治療の情報だけでなく、著者がそこまでに至った経緯の部分が非常に面白かった。読み物としてもおすすめ。

傷はぜったい消毒するな

◆

さて、早速救急箱の中身の入れ替え。封を開けていないものがほとんどだ。現場で救急箱を使うことが少ない。いつも入れ替えは傷絆創膏のみだ。

主だったものを広げてみた。左が残留組、右がおさらば組。

こちらは新規参入組。キズパワーパッドと白色ワセリン。

おさらば組。マキロンが二つもあり捨てるのが何となく勿体ないのだが・・・。別の使い方はあるんだろうか。器具消毒はエタノールで間に合っているしなぁ。

7/16/2009

「傷はぜったい消毒するな」湿潤療法


傷はぜったい消毒するな

これって常識だったんですかー!?


利用しているはてなブックマークに上記の書評があった。読んでビックリ、これまでの自分の常識【傷は消毒して乾かす】を真っ向から否定された。
著者のホームページも読んでみる。傷の画像でその治癒の早さに再びビックリ。→新しい創傷治療 -顔面挫傷例-(傷や出血の写真が複数あるので、この手のものが苦手な方はご注意下さい)


著者:夏井睦(なつい まこと)氏
1957年,秋田県生まれ。
1984年,東北大学医学部卒業。日本形成外科学会認定医。
2001年10月1日,インターネット・サイト「新しい創傷治療」を開設。
2003年4月,特定医療法人慈泉会 相澤病院 傷の治療センター長として赴任。
2007年7月,石岡第一病院 傷の治療センター長に赴任。
著 作:
【これからの創傷治療】(医学書院):2003年7月
【創傷治療の常識非常識】(三輪書店):2003年12月
【さらば消毒とガーゼ <うるおい治療>が傷を治す】(春秋社):2004年12月
【創傷治療の常識非常識2 -熱傷と創感染-】(三輪書店):2006年1月
『ドクター夏井の外傷治療「裏」マニュアル すぐに役立つHints & Tips』(三輪書店,ISBN978-4-89590-276-2 C3047, \2,600 ):2007年5月
『痛くない!早く治る!キズ・ヤケドは消毒してはいけない―「うるおい治療」のすすめ』(主婦の友,2008年1月)
『傷はぜったい消毒してはいけない』(光文社新書,2009年6月)

夏井氏のホームページ新しい創傷治療「消毒とガーゼ」の撲滅を目指して」より


ブックマークのコメントを読んでみると、これはすでに常識だというのが多い。また中には消毒しないで破傷風の心配はないのかという疑問も呈されている。
破傷風について夏井氏が言及されているページがあった。→破傷風と消毒


これまでの常識【消毒して乾かす】を覆されただけではなく、【かさぶた】に対する認識も否定された。かさぶたは傷が治っていることを示していると思っていたのであるが違うと。かさぶたは傷が治っていない時に出来、治癒の大敵であるとのこと。うーん。頭の中を入れ替えないといけない。

夏井氏のホームページは分量があるのでこれからじっくりお勉強だ。
そして会社の救急箱の中身も変えていかなきゃ。
できれば自分のからだで人体実験したいところ。でも最近傷を作らないのだなー。

湿潤状態を保つにはこちらのような絆創膏がよいらしい。



5/12/2009

蜂刺されの予防と治療

スズメバチ関連ワードでの検索でいらっしゃる方が毎日のようにあります。関心が高まっていることは予防にも繋がるのでよいことだと思います。知識をもって蜂刺され事故にあわないようにしたいものです。


私が参考にしている文献を紹介します。林業従事者用の専門書なので小さな書店には置いていないでしょう。アマゾン、楽天ブックスにはありませんでした。
私は直接版元から買いました。図書館蔵書を検索してみて下さい。なければ予約して他館より取り寄せるか、購入してもらってもよいでしょう。
専門書ですがわかりやすい言葉で一般人にも普及したいという感じを受けます。蜂の生態から予防法、治療法まで一通り理解しておくとよいと思います。


蜂刺されの予防と治療



−刺す蜂の種類・生態・駆除、蜂刺され対策と医療−
著者 松浦誠、大滝倫子、佐々木真爾 他
編集発行 林業・木材製造業労働災害防止協会 ホームページ
(東京都港区芝5丁目35−1/電話 03-3452-4981)
定価 5250円


※本の画像をクリックすると、詳しい内容と注文書へのリンクがあります。




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ページ上部のタブ「スズメバチ情報リンク」に関連記事とリンクをまとめました。

4/27/2009

女将猫と女将犬

猫に会いたくて「あの宿」にいくという経験はまだないけれど、「あの路地」や「あの店」はあるなぁ。

事務所犬は元々宿の犬。感心しているのは、犬連れのお客さんが駐車場に到着すると出迎えること。そして長居はしない。一昨日などおやつを見せてもお客さんの方へ近寄っていった。普段なら何をしていてもダッシュしてくるのに。

 

仕事中は私の座る椅子のまわりで待機している「女将犬」。机から朱肉の蓋が落ちたので、犬に向かって「拾って」といってみたら拾ってくれた。お客さんの出迎えだけでなく、私の仕事の手伝いまでできるなんて! 結局、犬自慢になってしまった・・・


4/21/2009

餃子ロード 甲斐大策著

初めてその名前を知ったのは松岡正剛氏の千夜千冊でサイードの書評を読んでいる時だった。3行足らずの紹介だったのだが、まず書名にひかれた。餃子が好きだからということもある。

いったいどんな人なのかと調べてみると、その経歴は型破り。
甲斐大策氏は画家である。父親の甲斐巳八郎氏も画家であった。満州大連に生まれ、11歳で福岡県宗像に移る。早稲田の東洋美術史科の出身。60年代後半からアフガニスタンに入りはじめ、アフガン人と義兄弟となり自らもムスリムとなる。20年以上に渡りイスラム世界と関わってきている。

早速取り寄せてみると、書名から想像していた内容とは随分異なり、硬質な文章で旅先で出会った人、土地、生活、風俗、思想、歴史等を点描する。

餃子は北緯30度線から40度線のあいだの大陸に必ず登場する食べ物だという。餃子を愛して止まない著者である。巻末には数ページに渡り水餃子の作り方が載っていたりする。旅するどの地でも餃子が登場するのだが、しかしそれはほんの脇役にしか過ぎない。アフガニスタン、パキスタン、シルクロードで生きる人々の息づかいや街角の匂いが、少々の苦みとともに伝わってくる。そしてかの地の事を私は何も知らないと痛切に感じるのだ。

著作をまとめて読んでみたい人だ。

現在在庫なし。図書館でどうぞ。

4/03/2009

偶然にも

どこかできいたことがあるような、ないような。はっきりとした情報として持っていなかったことを、ここで詳らかに教えてもらったのが3月3日(by京大ヒュッテさん)。


早速本を手配して届くまでに時間がかかり、読みはじめたのが3月18日。



バレンボイムのピアノ演奏をインターネットラジオなどで探して少し聴く。

その後、サイードの本をポツリポツリと読む。7年前に代表作「オリエンタリズム」で挫折していたのだが、前記の対談がとても素晴らしかったので割と気軽に手が出た。講演録と自伝なので読みやすい。




今日、バラエティ番組を見終えザッピングしていたら「あれ?」とピンと来る映像があった。若いクラシック音楽の演奏家、政治的な話題、アラブっぽい土地の名前・・・もしかして、バレンボイムとサイードが試みたオーケストラじゃなかろうか?予想は的中。しかも番組は始まったばかり。「ダニエル・バレンボイム指揮 ウェスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラ演奏会」(NHK教育/芸術劇場)


CD/DVDが出ているんですね



ああ、今、バレンボイムが指揮をしております。2007年8月の演奏会の模様。
こんなに早く、聴きたいと思っていたオーケストラの演奏を聴けるなんて!
シェーンベルクの「管弦楽のための変奏曲 作品31」もあり、これも一度聴いてみたいと思っていた作曲家だったのだ。昨日読み終えたサイードの別の本の中にも頻繁に出てくる名前だったこともあり。


佐藤真監督の「エドワード・サイード OUT OF PLACE」も未見なのだが、この調子だと近々出会いそうな気がしてきた。



3/06/2009

未来への卵


Posted by Picasa

上越市に特定非営利活動法人かみえちご山里ファン倶楽部がある。そちらがまとめた書籍「未来への卵 −新しいクニのかたち− かみえちご山里ファン倶楽部の軌跡」が面白い。

扉に活動の紹介がある。
豊かな自然と人々の暮らしに育まれた新潟県上越市の西部中山間地を中心として、里山・里海の地域振興(まちづくり)、環境保全、文化・芸能の継承・育成などに取り組んでいるNPO法人。

森林公園(くわどり市民の森)や環境教育施設(地球環境学校)などの公的施設の管理運営(受託事業)のほか、小正月行事や地域清掃などの地域活動の支援、地域資源調査・記録、地域資源を活かしたイベント(里山体験、農業体験、伝統文化体験)などを行っている。また、インターン生の受け入れや生活技術の講座など、地域外の人々をつなぐ事業も展開している。

借りて読んでいたのだが、分量が多くて期限までに読みきれないのと、内容がよいので手元に置きたくなった。ネット書店では取り扱っていなかったので発行元である「かみえちご地域資源機構株式会社」に電話した。メールでもよかったのだが、直接お話したい気持ちになった。
事務的な手続きのあと、どのようにしてこの本を知ったか訊かれた。友人のブログにあったこと、その友人が内容について少し話してくれたこと、手にとって見てよい本だと思ったことなどを伝えたら、嬉しそうな声が聞こえてきてこちらも嬉しくなった。

補稿にある「協働幻想から協働へ」は以前より感じていたことを、かみえちごさんの活動の中から指摘、論じられている。指定管理者制度で行政から民間へと管理を移行していく中で、行政にはできないことを民間の力を借りてということがタテマエになり、結局は経費の合理化が目的化され、行政によるワーキングプア創出という事態を招いているという問題。これは全国各地で多く起きていることだろう。NPOを人件費のかからない委託先と勘違いしている行政担当者には、ぜひとも読んで欲しい論考だ。

同じく補稿の「NPOの公共性と独裁制」も組織論として興味深く読んだ。

NPOに関わっている人(委託している人も)、地域振興、グリーンツーリズムに関わっている人、田舎暮らしに興味のある人は是非目を通していただきたい一冊。
上越市立図書館所蔵。


「未来への卵  新しいクニのかたち かみえちご山里ファン倶楽部の軌跡」 /NPO法人かみえちご山里ファン倶楽部編/かみえちご地域資源機構株式会社(025-545-0203)発行/2008年4月30日発行/本体3000円



2/23/2009

日帰り出張


朝、家を出ると水分の多い雪が降っていた。
予約したタクシーに乗り込み駅へ。雪の時期、駅前の無料駐車場は排雪場所となり駐車が出来ないのだ。
今日のような雪は滑りやすいのですよね、などと運転手さんと話す。


駅の窓口は切符を買う人が列をなしていた。大きなスノーボードケースがどんと置いてある。外国人客が窓口で手間取っている。


線路も雪で覆われてなんとなくさみしい風景。長野方面のホームにいくと、またも外国人客の団体。
今年からオーストラリアからのお客さんが増えたときいたが、これほどとは思わなかった。次々とホームに降りてくるのは外国人。







電車がついた。ドアが開かなくて一瞬焦る。そして「手動」だったことを思い出す。


長野で新幹線に乗り換え、昼前に東京駅につく。駅構内で昼を食べ、茶を飲み、時間をつぶす。どこかに寄るには時間が足りない、中途半端な時間。
地下鉄に乗り換え目的の場所へ。1時間ほど夏の打ち合わせ。





大手町から東京駅まで地下道を歩く。暑い。朝雪だったので、妙高と変わらない服装なのである。ダウンセーターを脱いで歩く。
まっすぐ帰るつもりであったが、入ったことのないビルに吸い寄せられる。
飲食店が多い。腹は減っていないので立ち止まることはない。






おっ、本屋。
吸い寄せられるようにエスカレーターに乗る。
とりあえず一番上の階まで行き、全フロアを見て回る。

芸術コーナーで音楽批評本1冊。コンピュータコーナーでクラウド・コンピューティング関連2冊。医学コーナーで筋肉解剖図がよさげなのを1冊。文具コーナーもじっくり見て回る。満足の1時間。


帰ってきたら歩数計は9500歩を表示。東京は歩くようにできている。