カーテンの隙間から見えるのは曇り空なのに、外がやけに明るい。周辺の紅葉が最盛期になったからだ。通勤途上で思わず車を停めてしばし見入った。この道は上の集落の僅かな人と、野生動物くらいしか通らない。そういえば暫く前は連日お目にかかっていた子供のタヌキを見かけなくなったが、どこに行ってしまったのだろうか。市役所から届く「安心安全メール」の熊目撃情報も10月17日以来届いていない。
この秋は木の実の成りが悪かった。ドングリの数も少なく、あったとしても中身のないものの割合が高かった。昨年採りきれないくらいだった栗などは、全く収穫できなかった。イガは落ちていたが実はどこを探してもないのだ。おそらく野生動物に先を越されたのだと思う。少しは腹を満たすことができたのだろうか。