子どもたちが羽化したばかりの蝉を発見した。午後4時にだ。早朝だけと思っていたので驚いた。すぐ下には、このからだが入っていたとは思えないほど小さい、茶色い抜け殻がある。抜け殻は樹木だけでなく、折り畳み椅子や積み上げた薪、作業台にまでついている。森の中は蝉の声が大音響で広がっている。
タープの下に敷いたブルーシートの上に蝉が落ちていた。拾ってみると生きている。細い足が指を掴むこの感触はいつ以来だろう。姿がきれいで、色々な方向から眺めさせてもらった。楢の樹皮に近づけるとゆっくり移動し、上へ上へ登っていった。