6/03/2013

エピペン(アドレナリン自己注射)に関する情報

先日参加したボランティア研修会の講義の中に「応急手当の方法」があり、講師の救急救命士の方にかねてより疑問を持っていたアナフィラキシーショックの際に打つエピペン(アドレナリン自己注射)について質問をした。

私の疑問は次のようなものである。
●現在、エピペンを打っていいのは患者本人と保護者、学校の先生、救急救命士と理解している。参考:「救急救命処置の範囲等について」の一部改正について(文科省通達平成21年7月30日)
私のような上記外の立場の者がショック状態の患者を目の前にした際、注射を打つことは法的に許されるのか否か。

救急救命士の答えは以下のものであった。
●許される。
打てる人が誰もいないやむを得ない状況下では継続した業務とみなされない。
むしろ一刻も早く打って欲しい。

こんな情報もいただいた。
●注射を打つという行為は普段行っていない人にとっては躊躇するもの。「こんな症状くらいで打っていいのだろうか」という不安もよぎるかもしれない。
エピペンの副作用は少なく、間違って元気な人に打っても(針の向きを間違え、自分自身の指に刺してしまう場合もあるという)重篤な症状に陥ることはない。


また、エピペンに関し、友人の医師からもまとまったコメントをいただいたので広く共有したいと思う。

●エピペンは、患者本人が処方してもらい所持するものです。自己負担は5000円程度、有効期限は1年です。
実際に注射する可能性がある家族、職場の人間、教職員、保育士、または大矢さんのような学童、自然を扱う人は使用法を周知し、定期的に練習キットで、練習しておく必要があります。

 ●エピペンがある、なしに関わらず、迅速な一次救命処置、これは全国民の義務と考えるべきです。講習を受けたことない人は、必ず受けて下さい。また、時々やらないと、すぐ忘れます。

●アナフィラキシーで、心停止になった場合、大半はAEDが効果がないタイプなので、質の高い胸骨圧迫(心臓マッサージ)が重要です。窒息を起こした場合は、かなり致命的です。

●エピペンを打って落ち着いた場合でも、これは応急処置ですので、速やかに、救急車と病院受診の手配をすることが大事です。