そんなわけで、キノコに詳しい方について近所の林に入った。入るといっても薮を両手で掻き分け、倒木をまたぐというちょっとしたアスレチックのような動作を伴うのでかなり疲れる。
土曜日が雨、日曜日が晴れだったので、日曜に入った方がいらっしゃるのだろう簡単には見つからない。目が慣れてくると足元にクリタケがある。しかし今日の私の目的はナメコだ。
立ち枯れた木で樹皮のついているものを探せというミッションの元に行動する。採るには憚れるような小さなものはスルー。夢中になっていると迷子になりそうなので、同行者の動きを目の端にいれながら歩き回る。
あっ!見つけたときは思わず声が出る。採りごろのもの、笠が開いているがつやつやとしたもの、乾燥したものなど混在している。この後の処理を考えるとさほど量は要らない。おいしそうなものだけ選んで採集する。
ナメコがでている樹木は合計4本見つける事が出来た。プラスチックバック2つ分になった。
帰宅後、枯葉などごみを取り除き、石突を鋏で切って塩水につける。襞の間にはいっている虫を出すためだ。このためその晩に食べることは出来ない。
翌日、ザルにあけて献立を考える。キノコ汁が定番だが、ナメコの味を直接的に感じたい。ナメコおろしにする。コリコリとした歯ごたえ、香りは少ない。味もホダ木のものとさほど差がないような気がする。次はバターで炒めてみた。滑りもそのままでなかなか旨い。醤油を加えパスタに絡める。
カマンベールチーズの上に載せてオーブンで熱してみたものもいける。
この次に採れる保証もないので余ったものは小分けして冷凍した。
キノコ採りというと秋のイメージだが、雪の季節にスノーシューで山に入り、ナメコを採った事がある。木についたまま冷凍状態だった。葉が落ちているので探しやすかった。この冬は行ってみようかな。