毎日犬を雪山の上で遊ばせていると、雪の状態が日によってまるで違うということがわかる。
ザラメ状の雪の上に真っ白な粉雪が積もっている日。黄砂で薄茶色になっている日。表面がかたく凍結して難なく上を歩ける日。蟻地獄のように崩れるばかりの日。
雪玉に握れない雪。鉄板のような雪。どちらも同じ場所の雪なのだ。雪の量もその時の天候で毎日違う。
小学生のとき社会科で新潟県の三八豪雪のことを習った。二階の屋根を越すほどの積雪を視察に来た九州の人が、この雪が全て融けるのは夏か?という質問をしたというエピソードを教師からきいたことを覚えている。実際に見たことがない人には雪が融ける早さは想像もできないだろう。
私も犬を遊ばせていなかったら、ここまでの変化には気がつかずにいた。