4/05/2012

衣服や靴は何のため?

「どうしてジャケットの前をとめてないの!」
「傘、意味ないだろう。風で飛んだら危ないじゃないか」
「そのハイヒールや革靴、びしょぬれでもう使い物になりませんね(棒)」
「な ん で、長靴じゃないのよ」

「あっちの人は長靴持ってないんじゃないの?」

「おお!この人は長靴だ!しかもかっこいい」
「しかし、なんでフードを被らないだろうね」


テレビを見ていてツッコミを入れたのは、東京に雪が降った日以来だ。一昨日の爆弾低気圧の被害を報じるニュース映像は、「愚かな」群衆を映していた。暴風雨の予報は前日まで頻繁に出され、「外出は控えるように」とまでいっていた。風速40mの暴風や雨の警告だった。社会人が外出を控える事は無理があるかもしれぬが、そこまでの天候であるならば準備はできたはずでは?どうしてここまで多くの人たちが、いつもと変わらぬ軽装で外出したのか。

昨年秋の豪雨の時に、全身びしょぬれになったのでタクシーを拾おうとしたら乗車拒否をされたと憤慨していた東京のオフィスワーカーの弁を目にした。レインウェアを着なかったのかと訊いたら、そんなものは着ている服装に合わないからと一蹴された。あの時も予報は出ていた。日頃知性あふれることを仰っている同年代の方だったので、心底ガッカリした。


優先されるのはオシャレ。衣服や靴は、本来私たちの身体を守るためにあるということを、多くの人は忘れてしまっているのではないか。
3.11で防災に対する意識は高まったのかと思っていたが、何も変わっていない。
これは正常性バイアスなのか。いや、それ以前の問題と私は思う。軽装で、骨だけになった傘を握りしめ、駅に向かう群衆をみていて、大都市には行きたくないと思った。つぶされたくないもの。



参照:「正常性バイアス」について
防災・危機管理心理学 http://www.bo-sai.co.jp/bias.htm
首都直下型地震への備えは万全か 教訓に捉われた現実味なき「帰宅困難者訓練」 http://diamond.jp/articles/-/16876




で、啓蒙活動をいくらやっても多分変わらないと思うので、オシャレ優先さんにはおしゃれアイテムとしてワードローブに加えてもらうのがいいんじゃないかと。というわけで、ネットで拾った「おしゃれ長靴」の数々。折り畳み長靴などいいんではないか。


ハンターの長靴は細身でカラフル。乗馬ブーツのようだ。かこいいと思う。

ニュース映像で「長靴かっこいい!」と思ったお姉さんは、真っ赤なロング丈のエナメルだった。

ショート丈のかわいいブーツもあるよ。5㎝の積雪で麻痺する都市には最適。

折り畳める長靴もある。東北ボランティアのとき、東京からのお姉さんたちは、折り畳み長靴だった。