12/11/2012

冬の楽しみ

12/10
日曜の夜半から降り続いた雪は、翌朝60㎝の積雪となっていた。その後の降り続き昼までに更に20㎝。午後からは小康状態となった。裏の沢はシャーベット状の雪が停滞し、一部水があふれる事態となった。事務所脇の薮は着実に雪に覆われている。低温と除雪作業で人間達はヘトヘトだったが、毛皮に身を包んだ犬はいつまでも雪の上を駆け回っていた。
今年は雪が来るのが早い。庭の落ち葉を集める間もなくこの積雪だ。


12/11

一転、快晴。しかし冷えている。十日町、魚沼方面は大変な降雪で、JRも高速道路もストップし、学校は休校となった。除雪作業の悲痛な叫びが聞こえてくる。
豪雪に限らず北国の冬はそれぞれに難義であるが、難儀な暮らしの中に少しでも楽しみを見つけないと鬱々とするばかりである。
夕方久しぶりに訪ねてきた6才の少年が面白いことを言った。雪かきは楽しい遊びであると。子どものする雪かきであるから、その仕事量は大人のそれとは比べられないが、玄関前の階段や沢に架けた橋の雪かきを、時間をかけて丁寧にやってのける。だれかに頼まれたわけではなく、自分からスコップを持ち出して始める。昨日も雪かきが彼の遊びとなった。小さな沢に架かった橋の60㎝の積雪を、ひとりでかいていた。

私の冬の楽しみはといえば、晴れた日の雪上散歩だ。どこかに出かけずとも、玄関先からそれは楽しめる。つぼ足では腿まで埋まるのでスノーシューをつける。後ろから犬がついてくる。スノーシューがあっても降り始めの雪は締まっておらず、長靴の上まで埋まってしまう。そして半時間も歩くと汗ばんでくる。
我々の様子に気づいた隣家の犬が、羨ましそうに鼻を鳴らす。終いには大きな鳴き声に変わる。

夕刻の散歩のとき、隣家の犬の鳴き声がすぐ近くになった。縄を抜けて沢の向こう岸で足踏みをしている。そのままにもしておけず、沢に入り込んで犬を抱きかかえこちら側に渡す。隣家の人もじきに戻ってくるはずだ。犬2匹が踏み跡のない雪原にレース模様をつけていく。長い毛に大小の雪玉をつけて駆け回る隣家の犬はよほど我慢をしていたのか、休む暇なく走り回る。どうしてこの毛皮の生き物達は、これほどまでに雪が好きなのだろうか。