12/25/2011

年の瀬に思う徒然

三連休最終日。馴染みの方がお出でになり、元気そうなお顔を拝見できた。立ち寄ってくださることが、何より嬉しい。

今朝の積雪は80㎝。日中薄日が射したものの、午後から静かに降り始め、また明日も随分と積もるのではないか。休日といえども雪国に暮らしていると、ほぼ一日除雪作業に追われる。
早朝から家庭用除雪機(ピーター)で積もった雪を飛ばす。1時間、時には2時間強続く。屋根から雪が落ちるとまた除雪。大きな除雪車が来ると、家の前に土手が出来るので除雪。車が上に積もった雪を落として出ていってしまうと、その雪が踏み固められてしまわないうちにまた除雪。これほど非生産的な作業はない。ピーターを私自身が動かすことはないが、後方支援で玄関先や階段、車の上など機械ではできないところを一応担っている。
この時期は、いつドカ雪があるかわからないため、家を空けることはできない。

ドングリが屋根に落ちる音が賑やかだったのはついこの間なのに、今は屋根の雪が流れ落ちていく音が静寂を破る。メリッメリッ、ドドドドー、ズドーンという音の頻度で、降り積もる雪の量を計る。



クリスマス。本来の意味ではなく日本的な催事の意味で、これまでは特に何をするわけでもないが、浮き立つ気持ちになっていた。ケーキでも買ってみるかといった程度に。今年はまるでそのような気持ちにならない。普段通りの慎ましい夕餉だ。特別なものは何も無い。気持ちはどちらかといえば沈みがちだ。
東北行きのボランティアバス「レーベン号」が修理のため、単独で福島にボランティアに行かれている方の、時折流れてくる言葉を読んだりした。
ネットで知っている人が、お子さんの作ったケーキと小さなクリスマスツリーの写真をあげておられた。温かい。


今日くらいは静かな一日だろうか、そうあって欲しいと思っていたが、理不尽な死のニュースが流れてくる。かといえば、拘束されていた人が解放されたニュースも届く。


高村薫さんの「(阪神大震災などを体験して)人間の一生は、震災や戦争のような不条理に耐えることだなと思いました。不条理は癒されたり、片付いたりすることはありえないのです」という言葉を反芻する。


容赦なく降り続く雪を、ただ黙々と片付ける。翌日は降り止んで欲しいと願ってみても、屋根から落ちる雪は頻度を増す。晴れれば解放された気持ちになる。しかし、それは続かない。